山本由伸選手のやり投げについて
- 2020年07月04日
- カテゴリー:野球
こんにちは。所沢接骨院の伝法です。
先日、テレビでオリックス・バファローズの山本由伸選手が練習に陸上競技で使うジャベリックスロー(やり投げ)を取り入れている映像を見ました。
今まで野球選手でこの練習を行っているのは見た事がありません。
私が見た限りでは山本選手がどのような理由でこの練習を取り入れているのかは語られていませんでしたが、私なりに野球の練習に取り入れるメリットを考えてみました。
・身体の連動性を高める
・アクセラレーション期での肘の負担を減らす
身体の連動性を高める
やり投げは助走をつけてからステップを踏んで投げます。
助走をつけているので、前への推進力を利用しながら、投球動作を行う必要があります。
その為には、軸脚の使い方がポイントとなります。(山本選手の場合は右脚)
軸脚に体重を乗せて上手く使えないと、前に突っ込んだり、助走で作った推進力を最大限やりに伝えることはできません。
投球における身体の連動性とは軸脚に乗せた力を体幹→腕→指先へと力を伝えるので、細かい説明は省略しますが、股関節、胸郭など、全身を使うやり投げの練習で連動性を養えると思います。
アクセラレーション期での肘の負担を減らす
投球動作では、アクセラレーション期で肩の内旋という動きを伴います。
肩の内旋の際に肘関節が伸展(伸びている)していた方が肘の内側への負担が少ないです。
野球の投球では、肩が内旋するときに肘が完全に伸展している事は難しいので、とうしても肘への負担が避けられません。
やり投げの投げ方は肩が内旋するときに肘は完全伸展に近い為、肘へ負担が少なく投げることができます。
その為、野球の投球で肘の内側への負担を減らすために、肘の負担が少ないやり投げの練習を行う意義があります。
以上、山本由伸選手が珍しい練習を行っていたので、野球におけるやり投げ練習の意義を考察してみました。
これはあくまでも私の考えです。もしかしたら他の理由からやり投げを取り入れているかもしれませんが、身体の連動性を高める事や肘の負担を減らすことは野球肘や野球肩の予防の繋がるので面白くて有効な練習方法だと思います。